九十九島水族館では、定期的に飼育スタッフが九十九島周辺でクラゲの出現調査を行っており、このたび、2021年8月に当館のスタッフが採集したクラゲが日本初記録の「カンザシスズフリクラゲ」であることが明らかとなりました。
カンザシスズフリクラゲは、傘の直径が1.5㎜程の小型種で、2本の触手と4本の放射管を持ち、口柄の付け根にポリプを持つことが特徴です。このポリプが髪留めの「簪」のように見えることから、和名が付けられました。
今回の研究成果は、公益財団法人黒潮生物研究所(高知県)、新江ノ島水族館(神奈川県)、当館の共著論文としてスイスの学術雑誌「taxonomy」に報告、掲載されています。
当館では、この「カンザシスズフリクラゲ」の生態や特徴について、パネルで紹介しています。ぜひ、ご覧いただけますと幸いです。
和名 | カンザシスズフリクラゲ(簪鈴振水母) |
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学名 | Zanclea medusopolypata (ザンクレア・メデューソポリパータ) |
分布域 | 長崎県、静岡県で確認。過去にはブラジル、ベネズエラ、パプアニューギニアで採集されています。 |
【パネル設置場所】 | 九十九島水族館海きらら 地下1階 クラゲ研究室 ※このクラゲの生体展示は行っておりません。 |